よく「便秘は身体に悪い」と言いますが、美容や健康にとってはデメリットばかり。
便秘であるということは、ただでさえ不潔な印象のあるウンチを体内に抱えて持ち歩いている・・?
それを考えても気分が悪いですよね。
その便秘は、身体におそろしい悪影響を与えることも。是非チェックしてみてください。
便秘ってどんな状態?
そもそも便秘がどんな状況なのか、知っていますか?
便秘の捉え方は人によって様々。だからこそ「これくらいじゃ便秘とは言わないでしょう」と危機感を持たない人がいるのが、便秘のおそろしいところのひとつ。
便秘の定義には、色々ありますが、
便の回数が少なくて、硬便や軟便のせいで排便時に痛みや苦痛が伴う場合が便秘とされます。
人の身体は24時間以内には食べたものを消化して排出する消化機能が備わっていますので、丸1日便が出ていない状態でもうすでに便秘の兆しがあるといえます。
そして便秘が恐ろしいのは、排出されない便が腸内で腐ってしまい、腐敗した便から出たガスが身体中を蝕んでしまうということです。
便秘になっているときのおならが臭いのは、便による有害物質を含んでいるから。
便秘は、ただでさえ有害なものを体内で更に腐らせている状態なのです。
体内への悪影響
便秘で体内に便が溜まると、身体の内側で悪い影響が出ます。体内ではどんな悪影響がもたらされるのかをしっかりチェックしておきましょう。
血液の汚れ/血管への悪影響
腸内に古い便が溜まっていると、腐った便の発する有害物質が大腸に吸収されて、体内をめぐっている血液に混ざってしまい、血液が汚れることになります。
血液が汚れると、白血球が活発化して血液中の汚れを排除しようと働きます。
白血球が活発になると血液の粘度が増してドロドロになるため、血流が悪くなるだけでなく、それが血管が傷つけ、ダメージを与えることにつながります。
胃腸の機能低下
胃腸は食べたものの消化機能を担っています。
・栄養分を消化・吸収する
・水分を吸収する
・便(不要な部分)を排出する
便秘で腸内に古い便が留まっていると、この消化から排出までの工程で渋滞が起き、消化機能が低下してしまいます。
古い便が長く居座っているから、新たに便をつくることも排出することもできません。便秘になるとお腹が張ったり、消化不良を起こして空腹を感じなくなったりはそのためです。
消化機能の低下は身体全体で栄養不足を起こし、体調不良を招く危険性もあります。
腸内環境の乱れ・悪化
腐敗した便の発する有害物質は、悪玉菌の格好のエサとなり、腸内環境がどんどん悪くなってゆきます。
そして腸内環境が悪くなると、腸の働き(便の排出機能)も鈍くなり、さらなる便秘を引き起こすという悪循環に・・。
また、便の滞在期間が長くなればなるほど、有害物質が増えて悪玉菌が増えるリスクも高まっていきます。
免疫力の低下
腸内には、免疫細胞が密集しており、腸はいわば「免疫器官」といえるほどヒトの免疫に重要な役割を果たしています。
ところが便秘で腸内環境が悪くなると、腸内の免疫細胞の働きが鈍り、この重要な免疫力の低下を引き起こすのです。
ヒトの持つ免疫力は約7~8割が腸に依存しているといわれています。そのため便秘になることで風邪を引きやすくなったり、怪我や病気が治りにくくなったりします。
さらに便の発する有害物質が引き起こす血流の悪化も、免疫力の低下につながります。
自律神経の乱れ/便秘悪化のループ
便秘と自律神経にはとても深い関係があります。
胃腸の働きは自律神経の働きに依存しており、自律神経が乱れることで消化機能も一緒に乱れ、便秘を引き起こします。
つまり、便秘の状態であるということは、自律神経が乱れていることと同じなのです。
もしも「便が出ない」ことをストレスに感じてしまったら、そのストレス自体で自律神経が乱れてさらに便秘を悪化させてしまうという「便秘ループ」を引き起こす恐れもあります。
その他の悪影響
・便秘で血液が汚れドロドロになることで、血流が悪くなり冷え性に・・。
・便秘になると血行不良を起こし、頭痛を起こすおそれが・・。
・便が出ないため、お腹が圧迫され腹痛が起きる・・。
などなど。
外見への悪影響
便秘で身体の内側で悪い影響が出ると、その悪影響は身体の外にも及びます。
・有害物質による肌荒れ
・お腹のポッコリ
・オナラや息が臭くなる
・痔になりやすくなる
など・・。
まとめ
誰でも起こりやすいため、便秘は「よくあることでしょ」と軽く見られがち。
このように便秘はデメリットだらけながら、原因も人によって様々なためなかなか対処しづらい厄介な存在です。
食生活を見直したり運動不足を解消したり…生活習慣を改善するだけで、便秘になるリスクは激減します。便秘を抱えている人は、その原因を探りながらぜひ予防・解消策を見つけてくださいね。