前回のコラムで「便活」による様々なメリットをご紹介しました。
便活とは、便秘しないよう毎日の快便を心がけ、腸内環境を改善する活動のこと。
「便活」は身体の内側からキレイになることで、肌など身体の外側の美しさにも大いに貢献し、毎日の健康的な生活にもつながります。
今回は、そんな「便活」の具体的なやり方をお伝えいたします。
具体的な便活のやり方
便活の基本は「腸内環境を整えること」。
腸内環境を整えてお通じを良くすることで、毎日の快便を目指します。
毎日のお通じ記録
一般的に、毎日記録することで、具体的に目の前の問題を視覚化して把握するといった方法があります。
お金の節約のためにまず毎日の家計簿/出入金記録をつける、ストレスをコントロールするためにまず日記を書いてみるといった方法などがこれに当たります。
同じように、排便をコントロールするために排便の調子を記録してみましょう。
ノートに手書きでも良いですし、最近では排便の記録用に開発されたスマホアプリなどもあります。
その際に、記録すべきポイントがいくつかあります。
・排便のタイミング
・排便時の苦痛の有無(痛みや残便感など)
・便の大きさ
・便の形・色など
・排便した場所
自分の排便がどんな状態であるかを視覚化して把握しておけば、どのように食事の内容や運動でアプローチしていくべきかの目安になります。
ちょっと恥ずかしい気がするかもしれませんが、お通じに悩みを抱えている人はまず排便の記録を。自分の現在の、具体的な腸の状態が判っておススメです。
食物繊維の摂取
腸内環境を整える存在として知られた「食物繊維」を毎日の食事に摂り入れましょう。
食物繊維の種類は、次のふたつ
・不溶性食物繊維
・水溶性食物繊維
前者は、便のカサを増して腸のぜん動運動を促進し、後者は、便の滑りを良くして(滑腸作用)排便の手助けをします。
不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の摂取バランスは、不溶性が2:水溶性が1くらいがちょうど良いとされています。もしどちらかに偏りが出てしまうと、排便がスムーズにいきません。
ちなみに、それぞれの食物繊維は、以下のような食材に含まれています。
・不溶性食物繊維
ごぼう、ブロッコリー、イモ類、豆類、穀類など。
*シャキシャキとした食感が特徴。
・水溶性食物繊維
バナナ、リンゴ、海藻類、キノコ類など。
*水っぽく、ドロドロ・ヌルヌルとした食感が特徴。
規則正しい生活
睡眠不足になると腸内環境が悪化し、便秘になりやすくなるなど、腸内環境は生活習慣から大きな影響を受けています。
腸内環境を改善していくことは、健康的な規則正しい生活習慣を整えるのに有効な手段のひとつなのです。
最低限、守って欲しいのは
・朝・昼・夕の3食をとる
・適度な運動をする
・1日6時間以上の睡眠をとる
・お風呂はシャワーで済ませず湯船に浸かる
など・・。
特に「睡眠」は守って欲しい、重要なポイント。
食事の消化・吸収活動を活発にする作用を持っている副交感神経は、睡眠中に活発になります。
睡眠不足になったり、不規則な睡眠をとっていると、副交感神経の働きが鈍って、消化・吸収活動が働かなくなってしまい、消化不良から便秘を招きます。
腸内環境は人の生活と密接に繋がりのあるのです。忙しい毎日の中でも、しっかり食事や睡眠の時間は確保するように心がけましょう。
目覚めのホットドリンク
便活をしている人の多くは、起床時に何かのドリンクを1杯飲むのを習慣にしています。目覚めに飲み物を摂取することで、腸の活動を活発にしてお通じを促す効果が期待できるためです。
目覚めの1杯におススメなのは、ホットドリンクです。冷たい飲み物は胃腸に刺激を与えてしまいますから、かえってお通じの妨げになりNG。
目が覚めたらまずは温かい、もしくは常温の飲み物で腸の活動を手助けしましょう。ただし、コーヒーなどのカフェインを含む飲み物は、いくら温かくても胃腸に負担をかける可能性があり、控えた方が賢明です。
便活につながる食材
便活と近い位置にあるのが「腸活」や「菌活」。皆、目的は腸内環境を整えることです。
腸活や菌活で使われている食材は、便活にも有効な食材といっても良いですね。おススメの食材をいくつか挙げてみます。
◆大根おろし
◆はちみつ
◆ヨーグルト
これらは善玉菌を増やし、腸内環境を整えます。
◆オリーブオイル
便を滑らせてお通じを改善する滑腸作用があります。
◆酵素ドリンク
野菜や果物を発酵して作られた飲み物で、乳酸菌や酵母菌など善玉菌のエサになる成分がたっぷり含まれているため、整腸薬のような作用があります。
まとめ
腸内環境や生活習慣を整え、身体の内側も外側も綺麗になる便活は、体質改善のきっかけづくりになります。
・食生活に気を使う
・睡眠時間を確保する
・デトックスを促す
といった便活をすることは、便通だけではなくて美肌づくりやダイエットにも通じることですよね。
是非、毎日の生活に「便活」を取り入れてみてください。